ブログ記事を1か月サボりました(汗)
書くことに関しては事欠かない毎日を過ごしていたのにもかかわらず、パソコンに向かう時間がないんですね!?もう少し落ち着いた毎日を過ごさないといけませんね!?
さて、3月に、Yahoo!オークションで、このタイトルにもなっている、YAMAHA LL-10Jを見事、低価格にて落札しました(パチパチ)なんと!送料込みで30,000円ちょい!ですよ超お買い得でしょ!
LL-10Jは1990年代後半から2000年初期に作られたギターで、台湾の工場で作られていたそうです。トップは、スブルース単板、サイド・バックはなんと!合板ではありますが、ハカランダ?良質なバリサンドルが使われています。また、バインディング内側には、メキシコ貝による彫貝が綺麗に飾られ、定価105,000円にはとても見えないゴージャスな仕上がりになっています。
さて、落札の個体は、これ!
オークションでの写真ですが、全体的には、まあまあ綺麗に見えます。 しかし…
適当に疵があるのは、経年からして我慢できますが…
まぁ、この程度のネックの疵もいいでしょう!
ペグの錆びも仕方のないところ。
ただ、何故か1弦のペグが変ですねぇ~!向いている位置が違うでねぇの???
あちゃー!ペグのネジ穴が大きく広がってグラグラ状態です。これでは満足のいくチューニングが出来ませんよね!?
ここからは、即興リペアマンの奮闘を報告します。
まず、ギターをぐるりと眺めますと、
①ペグは、どうもダメかもしれないということ。
②バインディングが陥没している箇所が3か所ほどあります。
③3弦ブリッジピンが割れていること。いや、折れていました。
④ピックガードが不陸で波打っていること。
⑤少々弦高が高いこと。(6弦3.5mm、1弦3.0mm)
この、5点はどうしても何とかしたいなぁ!
出来る範囲で手をかけてみましたよ!
貼り付けてあった凹凸の激しいピックガード。SCUDの鼈甲柄シートを切り出しました。貼り付け後はこんな感じ。
だいぶ感じが変わりましたね!v( ̄Д ̄)v イエイ
さて、次は問題のペグでございます。
GOTOH- SG301MGをサウンドハウスに注文。受注生産とかで、2週間ほど待たないとならないようです。商品到着まで、広がったペグ穴(ネジ)の補修を先にします。
すべての穴にようじ(出来ればマホガニー端材を入れたいところでしたが我慢!)を刺し、タイトボンドで接着。乾いたら、平ナイフで丁寧に楊枝をカットしました。ついでに、タッチアップペンで、カラーリング。ヘッドの塗装剥がれもついでに補修。
このときに気が付いたのですが、ネジ穴からネックに向かってクラックが入っていたので、タイトボンドを流し込みました。
いゃあ~!しっかりヘッドは綺麗になりましたね(^▽^)/
さてバインディングの割れ、陥没。これは、フリーダムのGUITAR-SP.PARTS(クリアーの補修材)を4回ほど厚塗りにして平らに仕上げました。#1000.#1500.#2000.#6000とサンディングをした後に、コンパウンドがけをして、すべすべになりました。まぁまぁの出来栄えです。
割れたブリッジピンは、牛骨製のものに交換。音に粘りが増したようです。 (o^―^o)
ナット、サドルは、いつも製作をお願いしている入間のN氏へ製作依頼。出来上がった製品は、丁寧に磨きがかかった真っ白な象牙で見ているだけでもその美しさにうっとりとしてしまいます。また、注文したサイズに一寸足りとも狂いなく、狙い通り、6弦2.7mm、1弦2.2mmの弦高になりました。音、弾きやすさともに、高級ギターの良さを引き出したかな?と自負できるレベルになりました。(^_^)v しかし、いつもN氏の仕事は、素晴らしいですねぇ! 頼りになる職人さんです。もし、この記事を見て、象牙のナット・サドルを製作したいと言う方がいましたら、ぜひご相談くださいね!
とりあえず、できることは、やった後に、ボディに磨きをかけました。うねるようなハカランダみたいな木目がとても綺麗です。
エンドピンの穴にドリルで12mmの穴を開け、貼り付けピエゾを設置しまして、エレアコ化も完了! スピーカーから出る音も及第点!
生音は…この反応の良い音、癖になりそうです。(;´・ω・)
どう表現したよいのか…倍音は豊かだし、コロンコロンと音が出てきます
この個体、高いギターの価値を脅かす存在になりそうです。もちろんMartin、Furch、Larriveeはそれぞれ良いギターに変わりはないのですが、LL-10Jかなりグレードの高い音がします。
FGシリーズといいL、LLシリーズといい、YAMAHA恐るべし!
リペアの材料費がかかっても、5万円台だもんねぇ??すごいギターだよ!